なかなか面白そうな学校なのだが…。

個人的にはこの手の学校は嫌いではない朕だ。

○寮生1人ヤギ2頭 生徒離れ深刻 山梨の私立自然学園高
2008年01月23日15時33分
自給自足の寮生活による「個性的な人づくり」「偏差値教育からの脱却」を掲げ、1993年に山梨県北杜市に開校した私立自然学園高校が存続の危機に直面している。全寮制のはずだったが、寮で暮らす生徒は昨年5月末から1人になってしまった。3年前から通信制を設け、今年度からは通学もできるようにした。だが、思うように生徒は集まっていない。
自然学園高校は長野との県境に近い標高1100メートルの山間にある。校舎から山道を5分ほど歩いたところにある寮の一日は、午前6時半過ぎ、西条隆繁理事長(76)と一緒に外でのラジオ体操が日課だ。新年は8日から始まり、氷点下の日が続く。零下9度の日もあったが、それは変わらない。洗濯は手洗いで、風呂はまきでたく。テレビはなく自給自足の田畑にヤギが2頭いる。
…初年度は23人が入学。北海道や沖縄からも集まり、ピーク時の96年度には77人(定員84人)まで増えた。その後は減少する一方だ。そこで05年度、神奈川や静岡などにある学習センターと提携して通信制を新設、現在111人が所属する。さらに今年度、通学制を新設した。通信制の生徒が、本校か各地の学習センターに来るのは年に10日ほど。5人が在籍する通学制の生徒も本校に通って来るのは週に2、3日という。

生徒の減少について、学校側は「農作業ばかりすると勘違いする人が多い。実際には学科の勉強もしている。宣伝ができていないのが原因だ」と説明する。このほか、運営をめぐるトラブルも影響しているという声がある。関係者によると、97年には、自主退学した生徒が「教育方法」を巡って提訴(01年に和解)。00年には、転校に必要な書類送付を意図的に遅らせたとして、県が管理運営体制を見直すよう指導した。

朕は勉強はできなくても、とりあえず人として間違ったことをしない子供が育てば、十分満足できる。もちろん、勉強も出来たに越したことはないが、勉強だけ出来ても屑のような人間があふれたのでは如何ともしがたい。それだったら、マッタリのんびりしていても、素直で温和な人間のほうが良いと思う。大体、素直な人というのは、何でも幅広くこなせるような気がする。言ったことをその通りにしてくれるし、それだからこそ、こっちもあまり変な頼みごとや困らせるようなことはしたくない気分になる。良い人だからこそ、いやな思いをさせたり、裏切るようなことはしたくないものである。
さて、山で暮らしたらどういう人間が育つのか? こればっかりはなんともいえない。たぶん、生徒が増える増えないの問題には、二通りの考え方があって、それは生徒の側に問題点を見つけ出す方法と、学校の運営方法に問題点を見つけ出す方法である。前者の場合、おそらくは「生徒の根性がない」、「学校入学に際しての認識が甘い」、「大量消費社会におぼれている」…みたいなことが言われるんだろうな。後者の場合は、「こんな学校にそもそも大勢入るわけがない」、「最初から少人数教育に徹するべきだった」といったことが挙げられるのではなかろうか。
朕はこの学校のニュースを見たとき、山形の小国町にある「基督教独立学園」のことを思い出していた。あそこは、まぁ、その名の通り、キリスト教徒の子弟が行くところらしく、募集人員は10人より少ないのではなかっただろうか*1。たぶん、ここは最初から少人数を想定していたから、生徒や職員のつながりが深く、細かなところまで目が届いたんではないだろうか。
…ここまで散々書いておいてなんだが、自然学園高校もキリスト教系らしく、また基督教独立学園と似たり寄ったりな募集人員だったみたい*2。う〜ん…基督教独立学園と自然学園高校…何が違うのだろうか(経営的に)。まぁ、基督教独立学園の経営状態が良いのか悪いのかもはっきりしない今、比較のしようもないわけだが…。

*1:すんません、勘違いでした。25名ほど募集しているようです。ただし、凡そ男女半々と枠が決められている風です。正確にはどういう感じなのかようわかりません。興味のある方は同校のホームページへhttp://www.dokuritsugakuen.com/

*2:http://www.shizengakuen.ed.jp/index.html